
前回記事では、「自然エネルギー感覚の仕組み」に関する話をさせていただきました。で・・今回は、私の経験に基づいた、「自然エネルギー感覚の育み方」に関してお話してみたいと思います。
■「霊感覚」と「自然エネルギー感覚」は共存できない感覚です。おさらいの意味を含めて、最初に理解しておいていただきたいのが、「霊感覚と自然エネルギー感覚は共存することが出来ない感覚」であるということです。霊感覚は、「生命エネルギー(魂)と身体エネルギー(体)が完全には融合していない状態」を有しているからこそ発揮できる感覚です。
対して、自然エネルギー感覚の場合は、まったく逆で「生命エネルギーと身体エネルギーが完全融合されており、しかも身体エネルギーバランスが安定的に整っている」ことが必須条件となる感覚なんですね。ですから、長期的に見れば、生命エネルギーと身体エネルギーの融合状態は変化することがありますので、霊感覚を持てる時期、自然エネルギー感覚を持てる時期が存在する可能性はありますが、原則的に「霊感覚と自然エネルギー感覚の両方を同時に有することは出来ない」のが自然の摂理となっているのです。
■まずは、土台(自然エネルギーバランス)を安定させること。自然エネルギー感覚を育んでいく上で、まず最初に行う必要がある要素となるのが「自分の自然エネルギーバランス(主に身体エネルギーバランス)を長期に渡って安定的に整えておく」ことです。これが、出来るようにならなければ、自然エネルギー感覚を育むためのスタートラインに立つことは出来ないんですね。
基本的に、日々の生活を送る中で多少なりとも身体エネルギーバランスは変化するものです。これは生命活動をしていれば、当然の出来事ではあるんですね。ですから、身体エネルギーの各比率は多少変化するのは当然のことととしても、各身体エネルギーのバランスが乱れてしまってはいけないということなのです。
このままでは、何を言っているのかわかりにくいかと(笑)思いますので、具体的な例にてお話をしてみたいと思います。
全ての自然民族さんは必ず5種類の身体エネルギー「火・水・金・土・風」を有しています。ただ、それぞれの自然エネルギーを宿す量・比率は個々によって異なるんですね。人は誰しもが本来あるべき自然エネルギー比率を有しています。例えば、自然エネルギーを1コという単位で表したときに「火10>土7>水5>風3>金1」といった個数の身体エネルギーを有している人がいたとします。
この人の基準身体エネルギーバランスが「火10>土7>水5>風3>金1」というわけです。
身体エネルギーのバランスが乱れるというのは、各自然エネルギーの大小が変わってしまうことを意味しているんですね。基準身体エネルギー「火10>土7>水5>風3>金1」の人が「土8>火7>水5>風3>金1」となったときには、「土と火の大小関係が逆転」してしまっていますよね。これが身体エネルギーバランスの乱れなのです。
これが「火8>土6>水5>風3>金1」であれば、「火10→火8へ」「土7→土6へ」と量が変化(比率が変化)しているだけで、個々の大小関係は変化していませんよね。この場合、身体エネルギーバランスの乱れは生じておらず、身体エネルギーの比率が変化しただけとなるのです。
ちなみに「火10>土7>水5>風3>金1」が基準身体エネルギーバランスの人にとっては、右側の自然エネルギーの大小変化(金2>風1)があったとしても、それは『小さな身体エネルギーバランスの乱れ』となります。逆に、左側の自然エネルギーの大小変化(土8>火7)があった場合には、『大きな身体エネルギーバランスの乱れ』となるのです。
このことを理解していただいた上で、「身体エネルギーバランスの乱れ」が時折ある人は、自然エネルギー感覚を育むためのスタートラインに立てません。安定的に(長期的に)身体エネルギーバランスの乱れが無い状態を獲得できて、初めて自然エネルギー感覚を育むための条件が揃うこととなるのです。
■自然エネルギー感覚を育むための第一ステップ。「穏やかな心」前項で、身体エネルギーバランスが安定していることが、自然エネルギー感覚を持つ上での必須条件であることを記しました。自然エネルギー感覚は、「自分の身体エネルギーをセンサー(基準媒体)として自然エネルギーの存在を感知する」という感覚なので、そのセンサー(身体エネルギー)が乱れていては、自然エネルギーの感知などできるはずがないのです。
そのセンサーが獲得できたら、次は「センサーによって感知された情報を分析する」こととなります。感知された情報を分析することで、それがどの自然エネルギーなのかを見極めるわけですね。これが自然エネルギー感覚の仕組みであり、流れとなります。
ゆえに、自然エネルギー感覚を育むための第一ステップとなるのが「感知した感覚情報を分析することが出来るような状況を整える」ということ。それが常に『穏やかな心を有している』ということなのです。「穏やかな心」というと、喜怒哀楽を表さないことと・・と思ってしまっている人もいるようですが、それは勘違いなんですね。
喜怒哀楽を表現しないこと・・「冷静な表情」「冷静な心」というのは、けして「穏やかな心」ではないのです。喜怒哀楽の感情を抱きつつ(表しつつ)も、その感情に流される(振り回される)こと無く、自分の心を保ち続けていることが「穏やかな心」なのです。ですから、喜怒哀楽の感情も必要な要素と言えるんですね。
■自然エネルギー感覚を育むための第二ステップ。「身体との対話」「穏やかな心」を獲得できたら、次のステップが「自分の身体と日々対話する」ことです。自然エネルギー感覚は、外部の自然エネルギーを自分の身体エネルギーに共鳴させて、その変化を感知することです。ゆえに、自分の身体エネルギー変化を日々感じることが必要な要素となるんですね。それが「自分の身体と日々対話をする」と表したことです。
自分の身体状態(身体エネルギー状態)に毎日意識を向けることを習慣づけることが必要となるのです。そうすると、例えば運動などによる影響が無い状況で、「自分の体温が高まった感覚」を感じたとすれば、火エネルギーが共鳴したと判断でき、環境の火エネルギーの増加や火エネルギーの存在を知ることに繋がるわけです。
これは、すべて微妙な変化ですから、毎日自分の身体エネルギーと対話(意識を向ける)していないと認識することが出来ない感覚です。
■自然エネルギー感覚を育むための最終ステップ。「自然景観と対話」最終ステップと記していますが、これは、第一ステップ・・それ以前の段階から心がけて良い要素となります。それが「自然景観との対話」です。簡単に言うと、毎日、自然景観・自然要素に意識を向ける習慣を付けるということ。
朝起きて、外気に触れた時に「今日の空気がとんな感じか」ということに意識を向けるとか、歩いているときに、「歩道の樹木が今日は元気そうかなぁ」と思うとか、実際はとても些細な事と言えるもの。でも、人は・・例えば、時間に追われて過ごしていたりすると、そんな些細な事がまったくできなくなるものなんですよねぇ。
私は、度々「空」の話もするのですが・・。その日の「空」を覚えている人(見上げた人)って、案外少なかったりするものです。たとえ、視界には入っていたとしても、意識しなければ「空を見ていなかった」ことと同じことなんですよね。
ある日の「雲がとんな感じだったか」「空の色がどんな色彩だったか」など・・覚えている情景が多いほど、自然景観と対話する機会が多かったことを意味する指標となるものです。自然エネルギー感覚を有するためには、欠かすことのできない要素のひとつです。